2022.6.19 宣教「この一人、この愛」
2022年06月19日 08:09
聖書 ルカによる福音書15章1-7節
今日は主イエスの譬え話を学びたいと思います。4節で「見失った一匹を見つけ出すまで捜し回らないだろうか」と主イエスはためらいもなく、当然のこととして語られました。主イエスは道に迷いやすい弱い羊がいる。その一匹が迷い出た。遊牧民として生き、貧しい生活をして来た人にとって、羊は命のように大切であり、彼らの生活を支える貴重なものでした。羊飼いは羊の顔を見分けることが出来て、囲いの外に出したり中に入れたりしていたと言われています。ですから自分の羊が一匹でもいなくなったということは大変なことです。「その一匹を見失ったとすれば、九十九匹を野原に残して、見失った一匹を見つけ出すまで捜し回らないだろうか」とありますように、捜しに行くのは当たり前のことですが、同時に羊飼いにとっては残された九十九匹もまた大切です。ここには計算を超えた深いキリストの愛が語られています。ここから、愛を基として生活することを学ぶことが出来ます。主イエスは、この譬え話をファリサイ派の人や律法学者に話されました。彼らは正しい生活をしている人ですが、罪人や徴税人と一緒に食事をすることを喜べませんでした。主イエスはこの罪深い人間のために十字架にかかられました。この愛を注がれているのが自分であることを自覚するとき、私たちの周囲にある人もまた愛の対象であることを忘れてはいけません。