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2018.4.29 宣教「ダビデとバトシェバ」
2018年04月25日 23:03
聖書 サムエル記下11章1-17節
旧約聖書の面白さとして、一つには人間の両面性を描いているところです。初代の王サウルの後を継いで、ユダ王国の基盤を築いたのはダビデであり、信仰の人として高い賜物を持っていました。一方、聖書はダビデの罪を描いています。ダビデも神に対して肯定的な人格と、罪を犯す人間性をもっているのです。ダビデの過ちについて、それはバトシェバに関わることです。ダビデは、忠実な部下のウリヤの妻バトシェバを側女にしました。ウリヤはダビデの行いに対して気がついていたと思います。ウリヤの心を察すると、命がけで戦地に行っている間に、自分の妻が側女にされたのですから、ダビデへの強い批判があり、絶対に許せないことでした。だから、ウリヤは決して自分の家には帰ろうとはしなかったのだと思います。しかし、ダビデの罪はさらに露骨にも、自分を信頼して命がけで戦っている部下ウリヤを最前線に出して戦死させてしまいます。
このように聖書ははダビデの人格の両面性を描き出されています。サムエルから油注がれ、敬虔だったダビデ、神に仕えたダビデが、大きく変化していくのを隠さずに記しています。旧約の特色の一つに、罪を犯した後には必ず罰があるということです。12章10節に「それゆえ、剣はとこしえにあなたの家から去らないであろう。あなたがわたしを侮り、ヘト人ウリヤの妻を奪って自分の妻としたからだ。」また12章14節に「生まれてくるあなたの子は必ず死ぬ。」と。ダビデはその罪の赦しを神に祈り、神にすがります。その多くが詩編となって記されていきます。ダビデの神への悔い改め、そして賛美と感謝の言葉が詩編に記されているのです。