2019.3.3 宣教「今の時を生きる」
2019年02月27日 17:31
聖書 マタイによる福音書16章1-12節
1節に「ファリサイ派とサドカイ派の人々が来て、イエスを試そうとして、天からのしるしを見せてほしいと願った」と記されています。二つの派がお互いの立場の相違を超えて、キリストを死に追いやるための共同戦線で、このような悪意に満ちた質問をしたのです。この問いに対してキリストは、2-3節「あなたたちは、夕方には『夕焼けだから、晴れだ』と言い、朝には『朝焼けで雲が低いから、今日は嵐だ』と言う。このように空模様を見分けることは知っているのに、時代のしるしは見ることが出来ないのか」と答えられました。キリストは続いて、4節「よこしまで神に背いた時代の者たちはしるしを欲しがるが、ヨナのしるしのほかには、しるしは与えられない」と語られました。「ヨナのしるし」とは何でしょうか。腐敗と荒れ果てたニネべの町がヨナによって全く新しい町に変えられた、これをキリストは「ヨナのしるし」と言われたのです。ニネべの町で起こったことが、キリストの時代にも現実として社会の中で起こっていました。罪深い者たちがキリストによって新しい生活を始めるようになっていくこと。この神のしるしこそ、すべての人が見上げるべきことです。今の時代は「よこしまで神に背いた時代」、正義に背き、道から外れた時代です。暴力は横行し、殺人が毎日のように報道され、退廃した社会が支配しています。このような時代にあって、「空模様を見分ける」ことの意義は大きいのです。