2021.11.28 宣教「天を裂く主」
2021年11月28日 05:10
聖書 イザヤ書63章19節、64章1-6節
今日から待降節に入って行きます。旧約聖書のイザヤ書63章19節「どうか、天を裂いて降ってください。御前に山々が揺れ動くように」と、これは厳しい神への叫びです。世が乱れ、民の心が神から離れ、罪と悪が世界を覆っていく、そういう時代に生きる時、誰でも心の中にこのような叫びを持つのではないでしょうか。どんなに科学が発達しても、人間の能力が偉大だと自慢していても、人間はどうしようもない困難に遭遇すると神の業を期待します。それは、19節と続いて64章1節にあるように、「天を裂いて、山々が揺れ動くように。山々の柴が燃え、水は熱湯となってふっとうする。」と。神が聖霊を持って天を裂いて下るとき、人々の傲慢な山、不信仰の山も砕かれ、溶けていったのです。人々は驚きの中でとまどい「いったい、これはどういうことなのか」わたしたちはどうすれば救われるのかと叫びました。悪は裁きの火で焼かれ、その厳しい審判のために人々は震えおののくのです。この火の神の審判の後で静かに神の救いの業が始まります。5節から6節にはイスラエルの人のありのままの姿が告白されています。神に「よりすがる」ことの出来る人は「奮い立って」自ら励んでよりすがる者でなければなりません。信仰生活とは自ら奮い立たせて、神の働きのために仕えるということではないでしょうか。待降節は積極的に神を求める行動が求められています。天を裂いて降られる主イエス・キリストの降誕を待ち望みたいと思います。