2018.3.25 宣教「強いられた恵み」
2018年03月21日 21:05
聖書 マタイによる福音書27章32-44節
ここにはキリストの十字架の道のことが書かれています。兵士たちは出て行くと、シモンというキレネ人に出会った。キレネ人とはアフリカの北海岸にあるところですが、そこからやって来たシモンという男です。おそらくこの男はエルサレムに巡礼にやって来たのではないかと思われます。過越しの日に、多くの人々の中からキリストが、十字架を負っている姿を見て、彼は驚いて、そのキリストの十字架の後について行ったのでしょう。ローマ兵はこの田舎者でたくましい男に十字架を背負わせました。彼は、やがてカルバリの丘で、キリストが十字架につけられて、そこで語られたことばを聞いたかもしれない。このキレネ人シモンは、マルコによる福音書15章21節に詳しく「アレクサンドロスとルフォスとの父でシモンというキレネ人が」と記されていますが、その後、彼はどういうことになったかと言いますと、ローマの信徒への手紙16章13節にこのように記されているのです。「主に結ばれている選ばれた者ルフォス、およびその母によろしく。彼女はわたしにとっても母なのです。」すなわち、キレネ人シモンは、キリストを信じるようになっていきます。そして、彼の妻も子供たちも、キリストを信じるものとなっていったのでした。キレネ人シモンは、無理やりに十字架を背負わされましたが、十字架を背負いながらキリストの後に従って行ったのです。