2021.12.5 宣教「時は近づいた」

2021年12月05日 16:35

聖書 ローマの信徒への手紙13章11-14節


 待降節第二主日です。今朝読んでいただいたところは、キリスト者がどのように生きるか、それを的確に言い表している箇所です。13節の「日中を歩むように品位をもって歩ものではありませんか」の言葉には、この世と同じ形、同じ姿ではなく、「品位の姿」が語られています。パウロは、この品の良さは日中、昼間の歩き方だと言っています。11節後半に「夜は更け、日は近づいた。だから、闇の行いを脱ぎ捨てて、光の武具を身に着けましょう」とあります。聖書で「夜」とは、さまざまな道徳的な悪が世界を支配しているところでもあります。「酒宴と酩酊、淫乱と好色、争いとねたみ」が人間と人間の関わりの中で繰り返されているが、これらのことが悪いということは誰もが身に覚えがあります。それは「夜」の生活です。昼間はきちんと言葉使いも礼儀をわきまえて仕事をしていますが、しかし、やがて夜となると、まるで人が変わってしまう。その楽しい夜の酒宴の中で人間の生活は乱れ切っていきます。これはパウロの時代だけではなく、今日の私たちの社会でも繰り返されています。すなわち、パウロは11節前半「わたしたちが信仰に入ったころよりも、救いは近づいているからです。」と語っています。すなわち、「日中」を歩くわたしたちの信仰生活は、はじめ信じた時よりももっと救いに近づいているとパウロは語っています。パウロは、イエス・キリストが来られるとき、つまり「時の原点」をわたしたちは知っているからだと言っています。

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