2023.6.11 宣教「神の沈黙の意味」

2023年06月12日 15:52

聖書 ルカによる福音書23章1-12節

 今朝与えられた御言葉に導かれながら、真実の沈黙の意味を考えて、何よりも主イエスの沈黙に心を注いで考えていきたいと思います。ヘロデは、9-10節で「それで、いろいろと尋問したが、イエスは何もお答えにならなかった。祭司長たちと律法学者たちはそこにいて、イエスを激しく訴えた。」今こそ、ピラトやヘロデと言うこの世の権力者たちに正面からご自分の言葉をたたきつけてもよいのではないかというところで、主イエスは黙っておられる。なぜ黙っておられるのか。ヘロデはいらいらしたに違いありません。ヘロデの支配下にある人間は、ヘロデに問われたら答えなければいけない。ところが、主イエスは返事をしない。イエスはヘロデに支配されていません。ヘロデは、自分の力を見せているが主イエスを見ていない。私たちも、ときどき神の沈黙について考えるときがあります。今こそ、神が答えてくださらないとどうにもならない思うときに、神の言葉が聞こえて来ない。主イエスが何か言ってくだされば、わたしは慰められ救われると思うのに、黙っておられることがあります。そのような時、私たちは神の沈黙を責めてしまいます。私たちは切実な祈りをしますが、神の沈黙をいいことに傲慢になっているのではないでしょうか。主イエスの沈黙の意味が分かるということは、神を信じるとはどういうことかを知ることの一つです。神の沈黙においても、神の心理が勝利することを確信することです。私たちは、神の沈黙において全てを神にゆだねて沈黙することができるのではないでしょうか。

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