2022.7.10 宣教「神への帰還」
2022年07月10日 14:51
聖書 ルカによる福音書15章11-24節
このテキストの中心人物である「放蕩息子」は私どもと関係のない人物ではありません。自分は放蕩などしたこともないと言う人もおられると思いますが、一人の人間が生きた姿の中に同じ人間である私たちとの深いかかわりを見ることが出来るのです。その第一は、人間の不安です。この息子は父親から財産の半分をもらった。物さえあれば、金さえあれば、自分の人生は大丈夫だと考えている人は多くいます。神とかキリストから離れて、自分が生きたいように、やりたいように出来る人生は何と素晴らしいことだと思う人は多いのです。そのような中で息子は、父親から離れ、一文無しになって、はじめて深刻な不安に襲われました。この不安の原因は人間の罪です。この息子は家を出たときから的を外した生き方をし、目標を見失っていました。しかし「放蕩息子」は「本心に立ち帰って」17節「そこで、彼は我に返って言った。『父のところではあんなに大勢の雇人に、有り余るほどのパンがあるのに、わたしはここで飢え死にしそうだ』」自己中心的な生き方をし、結局はこの世の世界に埋没してしまう。そこに生きる喜びはありません。父なる神のもとにあることが、わたしたちの人生の根拠であるのです。