2022.9.4 宣教「立ち上がって、行きなさい。」
聖書 ルカによる福音書17章11-19節
今朝の聖書には一人のサマリヤ人が登場します。まず重い皮膚病のために人里離れた村で家族と離れて暮らす10人がいたと記されています。この人たちの生活は、悲しみと絶望でした。それでも、彼らは、いつか主イエスと出会って、この病がいやされることが一つの希望であり悲願であったのです。彼らは、旅人が通っても、ただ遠くからながめるだけでした。しかし、そこに主イエスが通られた。彼らは13節「声を張り上げて『イエスさま、先生、どうか、わたしたちを憐れんでください』と言った」のです。必死で大声で叫んだのでした。14節「イエスはこの重い皮膚病を患っている人たちを見て『祭司たちのところに行って、体を見せなさい』と言われました。彼らは、そこへ行く途中で清くされた。」のです。彼らは、早く祭司のところへ行こうと思ったに違いありません。そして、早く元の生活に戻ろうと思ったことでしょう。ところが、15節「その中の一人は、自分がいやされたのを知って、大声で神を賛美しながら戻って来た。」この人はサマリア人でした。この時代、サマリア人は信仰的でないという理由でユダヤ人から嫌われていました。ですから、このサマリヤ人は誰よりも主イエスにいやされたことが嬉しかったのでしょう。大声で賛美しながら戻って来て、イエスの足元にひれ伏して感謝したのです。主イエスは「清くされたのは10人ではなかったか。」「ほかに、神を賛美するために戻って来た者はいないのか。」と尋ねられました。そして、このサマリア人に「立ち上がって、行きなさい。あなたの信仰があなたを救った。」と言われました。「いやされた」ことを心から感謝し、立ち帰って神を賛美して、そこから「立ち上がって」このサマリア人は生きる者とされたのです。