2015.3.22 宣教「時は夜であった」
2015年03月23日 07:29
聖書 ヨハネによる福音書13章21-30節
《中心聖句》
21節
「はっきり言っておく。あなたがたのうちの一人がわたしを裏切ろうとしている」
21節~30節までの記事は、ユダの裏切りの話です。
主イエスが、ここで大変厳しい思いでユダの裏切りを見据えておられることに心を打たれます。
しかし、弟子たちは最後まで、ユダが裏切ることに気がついていません。
29節には「ある者は、ユダが金入れを預かっていたので、『祭りに必要なものを買いなさい』とか、
貧しい人に何か施すようにと、イエスが言われたのだと思っていた」と記されているのです。
聖書は30節に「夜であった」と明記されています。
この「夜」とは、ユダを包む闇であり、ユダの心の中にある闇です。
ユダがキリストを裏切ったことを、どの福音書も克明に記しています。
ルカによる福音書の22章47~53節には、ゲッセマネの園における苦闘の祈りを終えたイエスを
、捕えようとして迫ってくるローマの兵隊の先頭にたってユダがやってくる様子が記されています。
イエスは、そのイスカリオテのユダを深い感慨をもって見つめておられた。
弟子たちにとっては、彼らに迫る群れの先頭に立つのが、いままで同士であった者、かつてはガリ
ラヤの山を共に歩いたユダであったということは、どうしても理解できないことだったのではないで
しょうか。22章48節でイエスは「ユダ、あなたは接吻で人の子を裏切るのか」と問いかけます。
この言葉の中には、裏切るユダに対するイエスの深い愛情があふれています。このイエスの言葉
に、ユダにこの地上での最後の悔い改めを迫る愛情があふれているのです。
今も多くの人たちは、ユダの歩んだ道を歩んでいるのではないでしょうか。
ユダは、キリストを裏切る罪を犯しました。とりかえしのつかない罪を犯してしまいました。
しかし、キリストは最後まで彼がキリストに帰ることを求めておられる。
このような罪を犯したような者であっても、もし、ユダが、キリストを見上げていくならば、彼はもう一度
立ち直る機会が与えられたのです。
キリストの福音は罪の赦しです。