2024年01月21日 00:00
聖書 ヨハネによる福音書2章23-25節
ここで、当時のエルサレムにいたユダヤ人があやふやな信仰を持っていたということが記されています。23節「イエスは過越しの間エルサレムにおられたが、そのなさったししるしを見て、多くの人がイエスの名を信じた。」とあります。イエスのしるし、奇跡が何であるかは書いていませんが、ここでイエスの奇跡が始まっています。彼らが信じた理由は、しるしを見たからでした。主イエスを自分の罪からの救い主として信じたわけではありません。24-25節「しかし、イエス御自身は彼らを信用されなかった。それはすべての人のことを知っておられ、人間について誰からも証ししてもらう必要
2024年01月14日 04:27
聖書 ヨハネによる福音書2章13-22節
2章1-11節で、カナの婚礼の席で水をぶどう酒に変えた奇跡をしてくださったイエスは、その後、エルサレムの都に行くために、巡礼の旅を続けられました。そして13節には、過越しの祭りのためにエルサレムへ上って行かれたと記されています。14節で「神殿から商人を追い出した」とあり、16節「鳩を売る者たちに言われた『このような者はここから運び出せ。わたしの父の家を商売の家としてはならない』」とあります。神殿はわたしの父が住んでおられる「わたしの家」だと言われています。主イエスは父なる神のことをよく知っておられます。ですから神殿で商売しているのを御覧になって、耐え
2024年01月06日 09:55
聖書 ヨハネによる福音書2章1-12節
カナの婚礼物語はイエスの最初の奇跡物語として多くの人に知られています。ガリラヤのカナについて行った最初の弟子たちは、この奇跡をどのように思ったでしょうか。イエスと共にいたのは、アンデレ、ペトロ、フィリポ、ナタナエル、ヨハネの5人の弟子で、この婚礼に招かれていました。カナの結婚式の様子をみると、当時の結婚式としては恵まれた人であったように思います。当時のユダヤの婚礼の宴会は一日では終わりません。準備もしていました。父親にとって、自分の息子や娘の結婚式の途中でお酒がなくなるということは不名誉なことでした。結婚式の花婿も花嫁も、この時は人生で一番幸せなときで
2023年12月31日 05:35
聖書 マルコによる福音書8章31-38節
36-37節「人は、たとえ全世界を手に入れても、自分の命を失ったら、何の得があろうか。自分の命を買い戻すのに、どんな代価を支払えようか」これはイエス・キリストの言葉です。世界にあるすべてのものを自分が手に入れることになったとしても、命を失ったら何の得があるかと言っています。人はいつか時が来ると地上の生涯を終えていきます。その時何が残るのでしょうか。今、世界はまさに激動の中にあります。このような危機に直面している時代の中で、私たちはキリスト者として何を考えなければならなのか。それは、この御言葉にあるように私たちの命は全世界の何よりも尊い、価値があるのだ
2023年12月24日 05:14
聖書 ルカによる福音書2章8-20節
今朝はクリスマス物語の中で、もっとも有名は個所です。11節の「今日ダビデの町であなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである」これが神のメッセージです。「今日」この時から、メシアによる救いの時代が始まりました。「ダビデの町」とはベツレヘムのことで、ダビデの出身地です。そしてダビデの子孫からメシアが誕生する約束がここで成就しました。今日、私たちのために救い主が生まれた。メシアの救いの始まりです。これが歴史の分岐点になりました。「今日」とは、神とわたしの出会いを体験する瞬間、そういうエネルギーが込められている言葉です。14節「いと高きと
2023年12月17日 04:10
聖書 ルカによる福音書2章1-7節
皇帝アウグストウスは全領土の住民登録を命令しました。そのため、人々は皆、登録するために自分の町へ旅立ちました。ヨセフもマリアも先祖の町ベツレヘムに行きました。ところが6-7節に「彼らがベツレヘムにいるうちに、マリアは月が満ちて、初めての子を産み、布にくるんで飼い葉桶に寝かせた。宿屋には彼らの泊まる場所がなかったからである」とあります。「飼葉桶に寝かせた」とは家畜にえさを与える場所です。それがメシアとして誕生したイエスのゆりかごになりました。ここでルカは何を伝えようとしているのか。メシアというお方が、人間が住む所ではなく、家畜が住む空間で、最も低い所で誕生さ
2023年12月10日 04:47
聖書 ルカによる福音書1章57-80節
57-58節「さて、月が満ちて、エリサベトは男の子を産んだ。近所の人々や親類は主がエリサベトを大いに慈しまれたと聞いて喜び合った」とヨハネの誕生が記されています。近所の人や親類は喜び合ったと、当時のユダヤ人の家族関係、近所の関係が暖かく表現されています。喜びの原因は、主がエリサベトを大いに慈しみと憐れみをおかけになったことです。59節には「八日目に割礼」が施されます。ユダヤの習慣です、幼子が生まれると八日目に割礼を施します。ユダヤのこの習慣は神の契約のしるしで、神がアブラハムと契約を結んだことから、神がユダヤ民族と契約を結んでいるというしるしを、自分の
2023年12月03日 04:58
聖書 ルカによる福音書1章39-56節
46-56節は「マリアの賛歌」です。その背景に旧約聖書のハンナの祈りがあります。ハンナはサムエルの母です。ハンナの祈りはサムエル記上2章1-10節ですが、その1節「ハンナは祈って言った。『主にあって、わたしの心は喜び、主にあってわたしは角を高く上げる。わたしは敵に対して口を大きく開き、御救いを喜び祝う』」と不妊のハンナが子供を宿して神を讃えました。マリアは、子供を宿さないはずの乙女が子供を宿しました。マリアの賛歌46-48節「そこでマリアは言った。わたしの魂は主をあがめ、わたしの霊は救い主である神を喜びたたえます。自分の低いこの主のはしためにも、目を留
2023年11月26日 04:19
聖書 ルカによる福音書1章26-38節
28節「天使は、彼女のところに来て言った。『おめでとう、恵まれた方、主があなたと共におられる。』」天使ガブリエルが一人の乙女マリアに遣わされたときの言葉です。恵まれた方とはマリアが選ばれたことで、すべては神の恵みです。29節「マリアはこの言葉に戸惑い、いったいこの挨拶は何のことかと考え込んだ」とあります。「あなたは神から恵みを受けた」のだと、予想もしない祝福がマリアにやって来たのです。31節「あなたは身ごもって男の子を産むが、その子をイエスと名付けなさい」さらに神からの言葉が続きます。32-33節「その子は偉大な人になり、いと高き方の子と言われる。神で
2023年11月19日 04:16
聖書 ヨハネによる福音書1章43-51節
43節に主イエスとフィリポの出会いがあり、45節にフィリポとナタナエルの出会いがあります。45節「フィリポはナタナエルに出会って言った。『わたしたちは、モーセが律法に記し、預言者たちも書いている方に出会った。それはナザレの人で、ヨセフの子だ』」これは旧約聖書に記されている、来るべき救い主を指しています。フィリポには主イエスに出会った、その驚きと喜びがあります。次に、主イエスとナタナエルとの出会いですが、なぜか主イエスが前からナタナエルを知っておられたということは不思議です。だから驚いて、48節「ナタナエルが、『どうしてわたしを知っておられるのですか』